2022年6月16日 / 最終更新日時 : 2022年6月16日 所長 イベント
昨日はTKCの支部定例会で、金融機関の職員様向けに、勉強会の講師を務めさせて頂きました。
テーマは「決算書の信頼性の見極め方」というもので、最初にお話を頂いたときは、新人が偉そうな顔をして語るには重すぎるテーマかと思い、躊躇しました。
ただ、講師を務めることで、私自身にとっても良い勉強になること、今後は積極的にセミナー等の講師もしていきたいと考えていたため、引き受けることにしました。
私自身の採点としては、10点中、7点くらいでしょうか。
減点の理由としては、私は緊張するとどうしても早口になってしまう悪いクセがあり、昨日は結構早口で話してしまった点です。
今後は手元にメモでもして、途中で早口かな、と思ったら意識的にスピードを落とせるようにしていきたいと思いました。
一方で、我ながら良かったのではないか、という点は、私の前の事務所での経験などを踏まえながら、具体的な事例を絡めてお話ができた点です。
この点については、終わった後の懇親会で、先輩のTKC会員の先生からもお褒めの言葉を頂きました。
まだまだ改善の余地のある発表でしたが、皆さまの新人に対する温かい気持ちのおかげで、何とか無事に終えることができました。
今後もこのような機会があれば、積極的に引き受けてスキルアップしていきたいと思いました。
2022年6月8日 / 最終更新日時 : 2022年6月8日 所長 イベント
二つ目の事務所は、私がTKCに入会するきっかけになった、奈良の先生の事務所です。
私が開業前にTKCに入るかどうか迷っていた時、WEBでその先生のセミナーを受けたことで、入会する決心がつきました。
今回、ようやく生でその先生のお話を聞くことができました。
私がその先生のお話を聞いて感銘を受けた点について、私自身の頭を整理する意味で、2点にまとめてみました。
お客さまのために何が最善なのかをしっかりと考えている
その先生は、顧問先のお客さまのために何ができるのかをよく考えているな、と思いました。
先生のお話からも、先生がお客さまと一緒に成長する、という優しいお考えが伝わってきます。
そしてお客さまのためにできるベストのことを考えた結果として、TKCが推奨している月次巡回監査、継続MAS、書面添付といったことを愚直に実行している点がすごいと思いました。
資金繰りを大切にしている
TKCのシステムを利用していれば自ずとそうなるのかも知れませんが、常にお客さまの手元資金繰りを中心に経営者とお話をされている、という点が私のベクトルと合うな、と思いました。
色々と難しい経営指標はたくさんありますが「結局のところ手元に今お金がいくらあって、この後どうなるか、ということが中小企業にとっては一番大切」という点が、私の考え方とマッチすると思いました。
その先生は、事務所見学会のなかで「借金に追われた挙句の、悲惨な倒産だけは絶対に防ぎたい」とおっしゃっていました。
私の考えもまさにこの通りで、資金繰りを間違えて行き詰まる中小企業を一社でも減らしたい、という思いが、私の税理士創業の理由のひとつになっています。
先生のWEBセミナーを通じて、資金繰りに強い税理士になりたい、その思いとTKCの目指す方向が一致したからTKCに入会した、という創業当初の気持ちを改めて思い返しました。
開業後、少しずつ慣れてくるに従って、つい初心を忘れがちになりますが、今回2つの事務所を見学したことで、初心に返ってもう一度自分の仕事を見直したうえで、事業に取り組んでいこうと思いました。
2022年6月4日 / 最終更新日時 : 2022年6月8日 所長 イベント
昨日はTKCの事務所見学会で、大阪と奈良のTKC税理士事務所を訪問させて頂きました。
当該イベントは毎年、TKCの西東京山梨会が新規会員向けに企画されているそうで、開業3か月目の私は先輩方の事務所運営のノウハウを吸収すべく、参加してきました。
参加しての率直な感想としては、ありきたりですが「参加して本当に良かった」というものです。
既に成功されている事務所を見学することは当然のことながら、関西までの移動時間中に、比較的開業年次の近い先生方と色々な情報交換をさせて頂いたことも、大きな収穫でした。
最初にお伺いした事務所は、新大阪駅直結の洗練されたビルに入居する税理士法人でした。
大阪でも一等地のきれいなビルに入居されている事務所だったので、開業3か月の自宅兼事務所の新人としては気圧されましたが、そのような素振りは微塵も見せないよう取り繕いました。
その事務所は、現在は二代目の先生が代表を務められているのですが、先代の先生は85歳となる今もご健在で、事務所見学会の冒頭にご挨拶されました。
その先生がご挨拶の中で、創業当初はお客さまゼロからのスタートで、お客さまの獲得に非常に苦労したお話をされたことが印象深かったです。
今は一等地のビルに入居されていますが、超人のような先代の先生でさえ、開業当初は苦労をされたのだと思うと、同じゼロからのスタートである私も、少しは希望が持てるように思いました。
創業直後のこの苦しい時期を経験することで、起業家や創業者の方々の気持ちを理解する一助になると考えれば、今のこの状況も悪くないのかも知れない、とも思いました。
一通り、事務所内の見学やその事務所が工夫されていることをお伺いした後、最後の締めの挨拶として、先代の先生が次のようにお話されました。
❝ TKCの理念である「自利利他」という概念は、相当修行してもなかなか分かるという境地には達しない。 自分もようやく朧気ながら少し分かったことは、お客さまのためになる、これは良いと思ったら、積極的に提案すること、これが自利利他なのではないか。 ❞ |
とのことでした。
私はあまり自利利他について深く考えたことはなく、お客さまにしてあげたことが、巡り巡って自分のためになるよ、位にしか考えていなかったのですが、先代の先生と比べるといかに浅はかだったかと思います。
先代の上記の言葉を時々思い出しながら、お客さまのためになることは何なのかを、自分の頭でしっかりと考えていこうと思いました。
(後編に続く)
2022年6月4日 / 最終更新日時 : 2022年6月8日 所長 SDGs
先週、2回目の補助講師として、租税教室へ参加してきました。
今回は2回目ですが、前回から日が空いていたということもあり、講義の流れを思い出すのにやや時間を要しました。
ただ、補助講師の業務自体には、少し慣れてきたように思います。
大人になると、自分の子供の学校に行くことはありますが、地域の他の小学校の授業を見る機会はまずありません。
補助講師をしてみて、学校には学校の、そして子供たちには子供たちのそれぞれの個性があると感じました。
お客さまがいない地域にはなかなか足を伸ばす機会がありませんが、補助講師を通じて、武蔵府中支部の管内の学校の特色や、その周辺の地理や歴史について、少しずつ学んで行こうと思いました。
2022年5月25日 / 最終更新日時 : 2022年5月25日 所長 イベント
昨日は、TKC武蔵府中支部の定例会へ参加してきました。
私は開業が令和4年2月と、コロナ禍による緊急事態宣言の真っ只中だったため、なかなか対面での会合という機会に恵まれませんでした。
今回は初めてのTKCの支部定例会で、正式な場で先輩方にご挨拶することができました。
また、定例会の後はTKCとご縁のある企業の方々と名刺交換させて頂きました。
私の場合は開業以来、名刺交換する機会すらほとんど無かったため、とてもありがたかったです。
定例会後に開催された懇親会では、お酒を飲みながら、TKC会員、参加企業の方々がプライベートの話を交えての自己紹介を行いました。
名刺交換の場では、どうしても堅いビジネスの雰囲気が出てしまいますが、お酒を飲んでプライベートの話をすると、皆さんの個性が見れてとても楽しかったです。
今後も定期的に定例会に参加して、少しずつ馴染んでいければ良いと思いました。
2022年5月19日 / 最終更新日時 : 2022年5月19日 所長 international
先日、たまたまお仕事の関係から海外赴任されている会社員の方と、お酒を飲む機会がありました。
その方から、海外の物品をメルカリで販売したら、日本の所得税はかかりますか?と聞かれたので、勉強がてら調べたことを記録しておこうと思います。
まず、この方が非居住者に該当するのか否かですが、会社員が1年以上の予定で海外に転勤した場合は、非居住者になります。
非居住者に対しては、国内源泉所得のみが所得税の対象となりますので、現地で支払われる給与については日本の所得税は課税されません。
次に、海外赴任中の会社員の方が、メルカリを利用して現地の特産品等を販売した場合ですが、こちらについても日本の所得税の課税の対象とはなりません。
物品販売の場合、その商品がどこにあるのかが、所得税の課税対象の判断上、大切なポイントになります。
今回のケースでは、あくまで赴任先である海外で仕入れた物品を、メルカリで出品して販売する形になりますので、国内源泉所得の対象とはならず、所得税は課税されない結果となります。
コロナ禍が落ち着いて、国外との往復が自由になれば、これまで以上に国外取引や越境ECといった話も増えてくると思います。
私も勉強しなければ、と思った次第です。
なお、為念ですが、上記は国内に不動産などの収益物件といった、いわゆる恒久的施設を持っておらず、給与収入しかない会社員の方に限ったお話になります。
各人のおかれた状況によって、税務上の取り扱いが異なってきますので、不安な方は税理士に相談しましょう。
(余談)その方はODAの関係で発展途上国に赴任されていますが、若い方が日本の技術をもって海外の発展に貢献している姿を見て、とても励まされました。
私の場合は町の税理士で、スケールも全く違いますが、若者に負けないよう頑張らねば、と思いました。
2022年5月13日 / 最終更新日時 : 2022年5月18日 所長 お知らせ
本日は、狛江市商工会が実施している特定創業支援等事業の相談に行ってきました。
特定創業支援等事業により支援を受けることで、特に融資面で色々なメリットを享受することができます。
私の場合、今すぐに融資というお話ではないですが、創業するお客さまの支援の一環として、私自身も特定創業支援等事業を実際に経験してみようと思った次第です。
狛江市の場合は、(1)経営、(2)財務、(3)人材育成、(4)販路開拓等の4分野の知識習得を目的として、原則、4回以上、1カ月以上の継続的な期間実施する支援を「特定創業支援等事業」と位置付けています。
私は初回のため(1)経営に関して、中小企業診断士の方に相談させて頂きました。
中小企業診断士の先生はとても気さくな方で、創業当初に苦労されたお話や、士業の先生方のビジネスモデルについて丁寧にご教示頂きました。
私が特に印象に残っているのは、士業のQCD(Quality、Cost、Delivery)についてです。
今回、ご相談させて頂いた先生はとても謙虚な方で、創業当時、特に他の士業の方と比べて優れた知識や経験があるわけでもなかったと繰り返しおっしゃっていました。
先生曰く、Qualityについてはお客さまの主観によって左右されてしまう部分が大きい、また、Costについては、ネットの知識共有と士業の増加に伴って、概ね一律横並びの価格が多くなってきているとのこと。
そうした場合の差別化戦略として、先生はDeliveryのクイックレスポンスに着目して、可能な限りお客さまの納期を意識して仕事をすることで、事業を安定させることができた、とのことでした。
より具体的には、お客さまからのメールの問合せは遅くとも翌日には返す、といったシンプルなことだそうです。
私も簡単なようでなかなか難しいクイックレスポンスについて、今日から実践していこうと思いました。
2022年5月11日 / 最終更新日時 : 2022年5月11日 所長 お知らせ
コロナ禍に伴う緊急事態宣言などで、人と会う機会が減っていましたが、この度、同じ武蔵府中支部に所属するTKCの先生方に歓迎会を開催頂きました。
TKCの先生方とは、Webの面談や事務所訪問などでお話を伺う機会はありましたが、今回のように直接顔を合わせてお酒を飲む機会はなかったため、とても良い思い出になりました。
お酒も入ってざっくばらんなお話をお伺いすることができ、ひとくちにTKC会員といってもそれぞれの先生方の個性に合わせて、柔軟に工夫されているという印象でした。
私もTKCの理念は共有しつつ、私に合ったやり方でお客さまの事業の発展に貢献できればと思いました。
2022年4月15日 / 最終更新日時 : 2022年4月15日 所長 SDGs
税理士会では、税理士が学校に行って租税に関する授業を行うサービスを行っています。
税理士会では、このサービスのことを租税教育と呼んでいますが、この租税教育に講師として派遣される税理士向けの研修があったので、参加してきました。
もともとは関西の税理士の先生が、ご自分の子供の小学校で、税金に関する授業をボランティアで実施したことに端を発しているそうです。
租税教育の内容としては、あくまで”租税”で、最近流行りのの金銭教育や投資教育とは一線を画して「申告納税制度の理念」といった内容が中心になります。
私も税理士の登録研修で、憲法や民主主義、申告納税制度の理念について勉強しましたが、正直、初めて知ることも多かったです。
現状の日本の納税者の感覚だと、やはり痛税感というか「税は取られるもの」という意識がどうしても強いように思います。(税理士になる前の私自身を含めて)
租税教育では「税は取られるもの」ではなく「税は納めるもの」という税金の基本的な考え方を、子供たちに伝える内容になっています。
租税教育研修では、租税教育を行う目的と意義といった、おおまかな理念について講義形式で学んだあと、実際の模擬授業を委員の方が目の前で実施頂いて、授業の実践的な進め方を学びます。
初めて租税教育の模擬授業を受けた感想ですが、正直、とても良い内容だと思いました。
租税は憲法や民主主義といった考え方と深く結びついているんだよ、ということを子供でも分かる内容で説明しています。
テキストに書いてある内容だけを読んでも、すぐに頭から抜けてしまいますが、実際の授業を通して自分の頭で考えることで、租税に関する基本的な理念について学ぶ良い機会になると思います。
できれば私も社会人になる前に受けておきたかったです。
租税教育の講師として登壇するには、研修の受講と税理士登録から1年経過というふたつの要件を満たす必要があります。
私が登壇するのはしばらく先になりそうですが、積極的に参加していきたい分野だと思いました。
2022年4月13日 / 最終更新日時 : 2022年4月13日 所長 イベント
税理士会の研修で、税務調査、重加算税に関する研修を受けてきました。
重加算税は、できれば一生関わりたくない税目ですが、いざ関わると、相当影響が大きい税金であることを実感しました。
今回の講師の先生は、沖縄税務署長、新宿税務署長を歴任された国税OBの武田恒男先生でした。
国税OBの税理士の先生のイメージは「とりあえず怖そう」というものが私の中でありましたが、武田先生は山梨弁でざっくばらんにお話をされる先生で、とても気さくな方という印象でした。
税務調査の結果、悪質な売上除外や架空経費と認定されて重加算税が課されると、単純にたくさんお金を払うだけでは済まないことを、今回の研修で学びました。
重加算税が課されることによって、税金の他に、以下のペナルティがあります。
いずれも経済状況に大きな支障をきたすものばかりですが、上記の中で個人的に影響が大きいな、と思ったのは、金融機関からの貸しはがしと、相続税の配偶者控除の不適用です。
重加算税が課されたことで金融機関から融資を止められた場合、おそらくほとんどの法人は倒産してしまうのではないでしょうか。
また、相続税申告における配偶者控除が適用できないとなると、適用していた場合に比べて税額は相当大きくなると思われます。
武田先生も、重加算税の賦課決定は簡単に飲んではいけない、とおっしゃっていました。
ペナルティの大きさをよく考えて、税務当局と交渉することが大切ですね。
税務調査の際、税務署側が質問応答記録書を作成する場合があります。
重加算税が課されるような案件であれば、ほぼ間違いなく作成されるものと思われます。
質問応答記録書は何かと言いますと、端的に言えば調査官と納税者のやり取りを税務署側で記録したものです。
重加算税が課されるような案件であれば、国税不服審判所に申し立てを行うことも視野に入ってきます。
その際に、国税当局側が持っている質問応答記録書の内容を把握しておくことは非常に重要です。
税務調査の最後の段階で、調査官から質問応答記録書の内容について説明があります。ただ、ほとんどの納税者は、国税不服審判所に申し立てを行っている時点で、税務調査の際にどのようなやり取りをしたのか、詳細には覚えていないのではないでしょうか。
そのような場合に役に立つのが、個人情報保護法に基づく開示請求です。
税務署も国家権力とはいえ、役所のひとつに過ぎないので、法律に則って動いています。そこで、個人情報保護法に基づく開示請求を行うことで、国税側が作成している質問応答記録書の内容を知ることができます。
質問応答記録書の内容をしっかりと把握した上で反論していくのと、そうでないとでは大きな違いが出ます。
できればそのような請求をせずに済むのが一番ですが、実施にそのような状況になったときには、ひとつの手段として覚えておこうと思いました。
武田先生の講義は、テキストは準備されていたものの、脱線が多かったです。。
ただ、脱線するお話の内容が面白くて、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
長年、税務当局にお勤めされたご経験に基づくお話は、今後、私が税務調査に立ち会った際に色々と活用できる濃い内容でした。
できれば重加算税のような案件には関わりたくないですが、税務調査で行き詰ったときには、武田先生にご相談させて頂こうと思いました。
2022年3月28日 / 最終更新日時 : 2022年3月28日 所長 確定申告
毎年3月15日が期限となっている確定申告ですが、間違えたときにはどうすれば良いのでしょうか。
申告期限である3月15日より前に気が付いた場合と、申告期限後に気付いた場合とで対応が異なります。
確定申告書の提出期限を申告期限と呼びます。
所得税の申告期限は、例年3月15日になります。
例えば2月末に確定申告を早めに済ませたものの、あらためて申告書を見直した結果、申告の内容に誤りがあった場合はどうすれば良いでしょうか。
申告期限である3月15日よりも前に気が付いた場合には、速やかに正しい申告書を出し直しましょう。
何回も出しなおしても良いですか、と聞かれることもありますが、何回出しなおしても大丈夫です。
税務署としては、特に納税者から申し出の無い限り、一番最後に提出された申告書を正規の申告書として取り扱い、それよりも前に提出したものは無視されます。
申告期限後に確定申告書の誤りに気付いた場合は、すでに提出した申告書に記載した納税額と、改めて計算した納税額が多いか、少ないかで手続きが異なります。
税額を少なく申告していた時
期限内申告で税額を少なく申告していた場合は、修正申告という手続きを行う必要があります。
通常の確定申告では第一表、第二表を提出しますが、修正申告の場合は第五表という別表を使います。
具体的なやり方が分からない場合には、税務署や税理士に相談しましょう。
修正申告を行うと、申告期限の翌日から、不足額を納付した日までの日数に応じて、延滞税が課されますので、誤りに気付いたらできるだけ早く提出するようにしましょう。
税額を多く申告していた場合
期限内申告で税額を多く申告していた場合は「更正の請求」という手続きを行います。
納めすぎた税金を取り戻す手続きです。
こちらは「N年分所得税及び復興特別所得税の更正の請求書」を記載して提出します。
更正の請求を行った場合も、延滞税と同じように還付加算金というお金が日数に応じて支払われる場合があります。
更正の請求は、申告期限から5年を超えると受け付けてもらえませんので、こちらも修正申告と同様、早めに提出しましょう。
また、更正の請求を行うと、税務署から内容について照会の電話が来ることがあります。
通常は更正の請求の内容を署内で通すための詳細の確認になりますので、ありのままの事実を話すようにしましょう。
申告の誤りに気付いたら、速やかに再提出することが基本です。
再提出の手続きは、申告期限前後で下表の通り行う手続きが異なります。
やり方が分からない場合や、不安なときには税理士に相談しましょう。
2022年3月18日 / 最終更新日時 : 2022年3月18日 所長 創業
東京都内で起業を考えている方で、TOKYO創業ステーションを利用されたことがある方も多いのではないでしょうか。
かくいう私も、独立開業するにあたって2回ほど利用させて頂きました。
実際に利用してみた感想をつづってみたいと思います。
TOKYO創業ステーションとは、公益法人東京都中小企業振興公社が運営する、都内で起業をめざす方々を応援する相談施設です。
これから創業を検討している方、創業に向けて具体的に事業の準備をされている方々を対象に、
といった、いわば起業のためのよろず相談所のようなところになっています。
利用にあたっては、一部のセミナー等を除いて無料となっており、起業を検討する方にとっては大変便利な、ぜひ利用をお勧めしたい施設となっています。
私が開業前に利用したサービスは、専門家相談でした。
セミナー等に参加しても良かったのですが、コロナ禍の真っただ中であったことや、自分が希望する内容のものが満席だったこともあったため、参加を見送りました。
ただ、TOKYO創業ステーションではほぼ毎日、なにかしらのイベントやセミナーを行っています。
内容は、起業検討中の方向けの少人数での座談会や、ホームページの作成方法のZOOMセミナーなど、多岐にわたっており、かなり充実していると思います。
私は現在でも、たまにイベントの一覧は見ていて、おもしろそうなものが無いか、チェックするようにしています。
話がそれましたが、私は創業にあたって融資を受けようと考えていたため、事業計画書の内容を金融機関に提出する前に、第三者の専門家の方にチェックしてもらいたいと考えていました。
そのときに、小田急線の車内公告でTOKYO創業ステーションを知ったのがきっかけでした。
TOKYO創業ステーションは最初にメンバー登録をWEBから行う必要があります。
必要なものはメールアドレスだけですので、気軽に登録できます。
登録後、具体的な相談内容に応じて、相談相手の専門家の方を選びます。
専門家の方々の得意分野やプロフィールを見ることができますが、ご自身で複数の事業を興された方から、現役中小企業診断士の方々まで、幅広くいらっしゃいますので、相談したい方が見つからないといった心配はなく、むしろどの方に相談するのが良いか迷うほどでした。
私の場合は具体的に融資に向けた計画書の相談だったので、銀行出身の中小企業診断士の先生を予約しました。
予約に際しては、時間と場所を選ぶ必要があります。
場所については、令和4年3月現在、創業ステーションは丸の内と立川の2拠点あり、どちらでも相談することができます。
私が相談した相談員の方は、週に2日は丸の内、残りは立川といったように、曜日に応じて相談拠点を分けておられました。
私は丸の内でも立川でもどちらでも良かったのですが、あまり行ったことのない立川で相談することにしました。
当日は、予約した時間にTOKYO創業ステーションTAMAに行きます。
これまでの人生、一度も立川駅に降り立ったことがなかったのですが、かなり大きな駅でびっくりしました。
また、TOKYO創業ステーションが入居するビルの一帯が、おしゃれなカフェスペースや屋外庭園などが整備されており、これから起業を考えている個人事業主のおじさんにはまぶしすぎる雰囲気でした。
受付時間の10分前に到着したので、受付の方に「少し散歩してきます」と言ったところ、「ぜひ、開始まで説明聞いていって下さい」とのことでしたので、始まるまで創業ステーションについてパンフレットを交えて説明頂きました。
予約時間になると、個室に通されて相談員の方と面談になりました。
私が作成した計画書の内容をチェックしてもらって、色々とご意見を頂きました。
ご意見については、やはりというか、融資の際には必ず聞かれるであろう「売上は計画通り立つ見込みはあるの?」でした。
私自身も金融機関出身なので、同じようなことを聞くだろうなぁという感じではあったのですが、第三者の方に実際に説明することで、計数やその裏付けがまだまだ甘いな、という気付きを得ることができました。
相談員の先生はざっくばらんな年配の方だったので、ご自身の創業当初、売上ゼロ円の月が続いて辛かったというお話や、世の中一般の税理士ってこういう人が多い、といったことまで、幅広くお話することができ、相談して良かったと思いました。
相談時間は約1時間でしたが、あっという間に過ぎてしまいました。
相談の内容を踏まえて、事業計画書を改めてアップデートしました。
2022年3月8日 / 最終更新日時 : 2022年3月8日 所長 資金繰り
売上が上がった!
とても嬉しいですよね。
お客さまが貴社の商品を評価して、対価を支払ってくれる。
事業をやっていて、これほど嬉しいことはありません。
また、決算書の第一印象も、売上がどれだけあるかに左右されるので、売上が上がって困ることは無いように思えます。
ただ、資金繰りという観点から考えると、注意しなければならないことがあります。
一般的な製造業や小売・卸売業の場合、そもそも商品が無ければ売上を上げることができません。
また、受注生産といった業態の場合は、発注を受けて、材料を仕入れて、製造して納品、といったサイクルを考えると、発注から実際にお金を受け取るまでには数か月の期間を要する場合もあります。
実際に例を使って考えてみましょう。
上記の前提ですと、4月単月の損益計算書は以下になります。
売上が100円上がって、最終的に20円の利益が出た計算になります。
ただ、お金の動きを考えると、損益計算書とは異なった動きになります。
まず、4月に売上代金は入って来ません。
4月は固定費20円だけが出ていきます。
次に5月ですが、5月は仕入代金40円の支払いがあるため、固定費20円と合わせて60円の資金が出ていくことになります。
6月になって、ようやくここで売上の代金が入金されます。
売上の代金100円の入金に対して、固定費20円の支払い、結果として単月では80円のプラスとなります。
ここから分かることは、売上が入金されるまでの4,5月は資金繰りがマイナスになるということです。
このマイナスになる資金のことを運転資金と呼びます。
ベンチャー企業などで急速に売上が伸びている会社などは、この運転資金が足りなくなって支払が滞ることがありますので、要注意です。
運転資金のショートを防ぐためには、普段から資金繰り表を作成して、資金の動きを予測しておくことが重要です。
また、事業は往々にして予測通りには行かないことが多いものなので、運転資金が足りないといった急場に備えて、普段から余剰資金を確保しておくことも大切です。
余剰資金はどの程度あれば良いのか、という目安ですが、一般的には月商の2か月分や、固定費3か月分といったことが言われます。
業種や会社様、社長のお考えによっても異なってきますので、一度、顧問税理士にご相談してみるのも良いかもしれません。
2022年2月28日 / 最終更新日時 : 2022年2月28日 所長 お知らせ
2022年2月20日 / 最終更新日時 : 2022年2月21日 所長 経営
みなさまは経営計画を作っていますか。
経営計画をどのような目的で利用するかは、経営者それぞれだと思います。
一部には、どうせ計画通りにいかないのだから、手間暇かけて経営計画を作る必要はない、とお考えの方もいるようです。
この記事では、そもそも経営計画を何のために作るのか、という根本的な問いについて、改めて考えてみたいと思います。
この記事を読んで分かること
・何のために経営計画を作るのか分かる
・経営計画を作ることのメリットとデメリットが分かる
経営計画に限らず、何事についても計画を立てて実行することは良いこと、というのが世の中の常識のように語られていますので、ここではあえて経営計画を作るデメリットから考えてみようと思います。
時間と労力がかかる
経営計画を作ることのデメリットの最初に挙がるのは、これではないでしょうか。
経営者は日々の営業活動や事務処理に追われて、なかなか経営計画まで手が回らない、というのが実態だと思います。
どうせ計画通りにならない
コロナ禍など、世の中の見通しが従来以上に難しい状況で、時間をかけて将来のことを考えるのは無意味、と思われることもあるかもしれません。
また、コロナ禍でなくとも、営業活動を行っていると予期しない事態が発生して、当初の計画から外れることは日常茶飯事です。
どうせ計画通りに事が進まないのであれば、貴重な時間と労力を割いてまで経営計画を作る意味が分からない、という理屈は一理あるように思えます。
去年とほぼまったく同じ結果になる
創業から数年が経過して、ある程度事業が安定してくると、毎年大体同じような規模の売上で、同じような利益になる時期がやってきます。
また、不動産賃貸業のように収益が一定で予測のし易い業態などは、わざわざ経営計画を作らずとも大体予想できる、ということもあります。
このような場合に、わざわざ時間をかけて経営計画を作るメリットはあまり無いようにも思えます。
次に、経営計画を立てることのメリットについてみていきましょう。
金融機関から求められた際に、わざわざ作らなくて良い
現在、中小企業や個人事業の経営者の方が忙しい中、経営計画をしぶしぶ作成している理由は、この金融機関に求められるから、というのが一番多いのではないでしょうか。
金融機関から借り入れを行う場合は、ほぼ間違いなく経営計画もしくはそれに準ずる先行きの見通しについて聞かれます。
経営計画を毎年、予め作成しておけば、いざというときにも金融機関へ計画を提出して、スムーズに借り入れの手続きを行うことができます。
計画を立てて、将来の方向性を考える
経営者は創業当初、何らかの将来のビジョンをもって事業を始めたはずです。しかし、いざ事業を開始してみると、日々の営業活動に忙殺されて、当初の目標や計画といったものをつい忘れがちになります。
目的地に向かって出航したは良いものの、嵐に遭遇して沈没を免れるのが精一杯、といった船舶のような状況です。
例え忙しい状況においても、経営計画を年に一度、作ることで、初心に立ち返って事業の目的を思い出す、将来の夢の軌道修正を行うことは、良い人生を送るという意味においてもとても重要だと思います。
これは特に、毎年同じような経営成績になってしまっている場合にも有効です。
人間は永遠に生きられるわけではないため、どのような着地点を目指すのか、経営計画の作成を通じて、出口戦略を考える良い機会になります。
計画と実績を比較して、事業の状況を考える
個人的にはこれが経営計画を作る最大のメリットだと思っています。
この記事のタイトルにもある「計画通りに行かないのに、経営計画を作る意味はあるのか!?」の答えの部分でもあります。
事業が生ものである以上、計画通りに行かないことは想定内です。大切なのは、足元の状況が計画と比べて良いのか悪いのか、計画とずれている原因を立ち止まって考えることです。
日々の事業活動の中で忙殺されていると、足元の状況を振り返ることはなかなか難しく、まして経営計画がなければ、そもそも振り返るという発想自体がないかもしれません。
計画を立てて月に一度でも振り返ることで、事業は正しい方向に向かっているのか、上手くいっているとすれば原因は何なのか、ということを考えることが大切です。
そしてこの原因を深く考えることこそが、将来の事業の飯のタネになったり、思わぬリスクを回避するための予防策になり得るのです。
まとめ |
経営計画を作ることは、一度立ち止まって、将来の理想の姿を思い描く良い機会になる 経営計画を作って、定期的に見直すことで、計画と実績がずれた場合の要因分析を行う機会が得られる 要因分析を行うことが、将来の収益獲得やリスク回避のための種になる |
経営計画を作成していない方は、ぜひ一度、経営計画を作成してみることをお勧めします。
また、金融機関対策としてしぶしぶ作成されている方は、せっかく作成するのだから、上記を参考に有効活用されてみてはいかがでしょうか。
当事務所では税理士が経営者と一緒に経営計画を作成し、税理士が経営者と毎月面談して足元の状況を振り返り、計画達成に向けた対策を一緒に考えます。
2022年2月11日 / 最終更新日時 : 2022年2月18日 所長 お知らせ
こぶき税理士事務所のロゴは井桁に平仮名の「こ」ですが、このロゴは狛江市内をぶらぶら散歩している時に思いつきました。
市内には泉龍寺というお寺があるのですが、その横に弁財天池という小さな池があります。
狛江市によれば、奈良の大仏の開眼供養をおこなった良弁(ろうべん)が、干ばつに苦しむこの地を訪れ、雨乞いをおこなったところ、竜蛇があらわれて雨を降らし、その時に湧き出た「霊泉」が弁財天池だそうです。
弁財天という名前がそもそも景気良さそうですし、弁財天池にあやかって井桁をロゴに使うことを思いつきました。
井桁の中の「こ」の字は、泉からこんこんと水が湧き出るイメージと、狛江市の「こ」、こぶきの「こ」がちょうど共通するので、親しみやすさを込めて平仮名の「こ」にしています。
お客さまのキャッシュフローが、泉が溢れんばかりに潤沢になるよう、お手伝いさせて頂きます。
2022年2月8日 / 最終更新日時 : 2022年2月25日 所長 お知らせ
2022年2月に、東京都狛江市に税理士事務所を開業致しました。
税理士試験に合格してから3年以上を要してしまいましたが、ようやく開業に至りました。
私は一般事業会社に勤務しながら試験に合格したため、税理士資格の登録要件である2年間の実務経験が全くない状態でした。
このため、都内の税理士法人で2年間の実務経験を積んでからの開業となり、時間を要してしまいました。
随分遠回りしたようにも思いますが、その間に多くの方々に助けられてきました。
今回、無事に開業することができたことも、家族を始め、仕事を通じて関わりのあった方々の応援があったからだと思います。
税理士としてのスタート台に立ったばかりですが、少しでも社会への恩返しができるよう、尽力して参ります。
どうぞ末永くお付き合い頂きますよう、お願い申し上げます。